サービスロボットって何だろう?できることやできないことって、どんなこと?

皆さんが『ロボット』と聞いて、思い浮かべるものはどんなものでしょうか。もしかすると、SF映画やアニメに出てくるような、人とコミュニケーションを取るタイプの少し近未来的なロボットを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
そんなどこか遠い未来のイメージがあるロボットですが、今回は『サービスロボット』に焦点を当てて、今現在、現実世界のロボットでは、どんなことができるのかを分かりやすく解説したいと思います。
サービスロボットって、どんなロボットなの?
ロボットは大きく『産業用ロボット』と『サービスロボット』の2つに分類分けすることができます。
産業用ロボットとは、自動車や建設機械の溶接・塗装、電気製品の組み立てなど、主に製造分野で活躍するロボットのことを指します。その市場規模は約3兆円とも言われており、ロボットの中でもかなり普及が進んでいます。
一方で、サービスロボットとは文字通り人のそばでサービスを提供してくれるロボットのことを指します。
例えば、接客を行うコミュニケーションロボット、掃除を行うお掃除ロボット、飲食店や病院などで物を運ぶ配膳ロボットなどがサービスロボットの中に分類されます。皆さんにとって身近なもので例を挙げると、街中でよく見かけるPepperやお掃除ロボットのルンバなどがこれにあたります。
自分自身で動き回ったり、コミュニケーションを取ったりすることができるという意味では、SF映画やアニメに出てくるような、私たちのイメージするロボットにより近いのは、サービスロボットの方かもしれません。
このように、私たちにとっては馴染みのあるサービスロボット。意外なことに現時点では、産業用ロボットと比べると、まだまだ普及しているとは言えないのが現状です。ですが、今後はこのサービスロボットの普及が急速に進むだろうと予測されています。
今回はそんなサービスロボットについて、今現在の技術では、実際にどんなことができるのか、キングソフトが取り扱っている配膳ロボットの『Lanky Porter』を例に挙げながら、ご紹介したいと思います。
サービスロボットってどんなことができるの?
自分自身で動き回ることができるのは、サービスロボットの大きな特徴の1つです。サービスロボットの種類によって、移動するためのロジックは多少異なりますが、Lankyの場合、稼働させたいエリアの地図情報を事前に登録しておくことで、自律走行が可能となります。
ロボットの機体には、センサーやカメラが多数搭載されているため、人や物にぶつかって事故になってしまう、なんてことは起こらないように設計されています。進路に障害物がある場合には、カメラやセンサーを通して検知し、自動で回避、そして目的地までの最短経路を計算し、迂回する、という仕組みになっています。
サービスロボットにできないことって、どんなこと?
空気を読んだり、言葉の機微を感じ取ることはサービスロボットには、まだまだ難しいとされています。
例えば、その場の状況や、話し手の表情、声色などを読み取って、適切な返答をするというのはまだまだ難しいのが現状です。あくまで、認識した言葉に対するコミュニケーションがベースとなります。
技術の進歩によって、多くの機能が実装可能となった反面、人間味溢れる行動やイレギュラーへの対応などまだまだできないことがあるのも事実です。人とロボットそれぞれの得意分野に合わせて、業務を切り分けて運用することが大切だと言えるでしょう。
サービスロボットは、今後必ず私たちの生活に欠かせないものになる
人間味溢れる行動や、イレギュラー対応、フロアをまたぐ移動など、まだまだできないこともありますが、技術レベルが上がり実装できる機能がどんどんと増えてきたことで、今後はサービスロボットがオフィスにおける受付・案内や、商業施設の総合受付、空港や観光地での外国人対応や、店舗での夜間警備など、機能の幅が広がるにつれて活用シーンがどんどんと増加傾向にあります。
また近年では、サービスロボットには様々な種類のものが登場し、接客はコミュニケーションロボット、飲食店や病院での運搬は配膳ロボット、そして各種施設や自宅の掃除はお掃除ロボットが担う、そんな未来もそう遠くないかもしれません。