時代を彩るロボットたちと、これからの時代に求められるロボット

時代を彩るロボットたちと、これからの時代に求められるロボット

機能や導入場所によってロボットに要求される働きは変わってきます。近年よく目にするロボットには様々な種類がありますが、今回はロボットそれに準ずるものが時代に合わせてどのように活躍していたのか、その歴史をたどっていきたいと思います。

世界で初めて実用化されたロボット

ロボット業界で市場の中心にいるのが産業用ロボットです。主に製造業や食品工場で活躍しています。その中でも最もポピュラーなものと言えば「ロボットアーム」といわれるようなタイプのものです。自動車の溶接や組み立てをおこなっている様子をよくテレビなどで見かけることが多いかと思います。世界で初めて実用化されたロボットは、そんな産業用ロボットでした。

1962年、アメリカで誕生した「ユニメート」は世界初の産業用ロボットです。最初の導入先は自動車工場でした。当時のアメリカ産業界では人件費の高騰が起きており、多くの労働者を必要とする自動車工場では死活問題となっていました。

こうした時代背景もあって産業用ロボットが生まれ、製造業を中心に産業を助ける存在として現在も活躍をしています。日本でも1968年に実用化されました。

江戸時代から愛されるロボット!?

世界で初めて実用化されたロボットができたのは1960年代。今から約60年前で、日本は高度経済成長期の真っ只中です。しかし、日本ではそれよりも以前、今から約350年前の江戸時代から活躍しているロボットがいます。それは「からくり人形」です。

からくり人形は江戸時代に流行ったものとしてイメージがありますが、実はその歴史は古く、平安時代末期の文献には既に登場しています。もともと日本にあった「からくり」の技術に江戸時代に入ってきた「西洋」の時計技術が合わさって、我々がイメージする「からくり人形」となったと言われています。

からくり人形の中でも、皆さんが目にしたことがあるものといえば「茶運び人形」でしょうか。このからくり人形はお茶が入っている茶碗を客人のところまで運び、客人が茶碗を取ると、その場で停止します。客人がお茶を飲み干し、空になった茶碗を茶運び人形に戻すと元の場所まで茶碗を返しに行くといった動きをします。もちろん、人の方が早く客人の元へお茶を運べるのですが、茶運び人形が給仕をすると江戸時代の人々はとても驚き、感動したようです。日本でロボットが登場するアニメや特撮が多いのは、日本人が昔から「からくり人形」に触れて、ロボットに親しみがあるからかもしれません。

本記事で取り上げた2つのロボットを分類するとユニメート は「産業用ロボット」、茶運び人形は「サービスロボット」となるため、求められる結果が異なります。ユニメートは効率良く自動車を生産できるように動く。茶運び人形はお客様を感動させられるようにお茶を運ぶことが求められます。それぞれの歴史を歩んできたロボットたちから、私たちのロボットへの「期待」が生まれてきたかもしれません。現代ではこうした背景から「実用的」で「親しみやすい」ロボットが今、求められているのではないでしょうか。

我々が提供するロボットに求められる事とは?

弊社が取り扱っている「Lanky Porter」は配送、配膳がメイン業務になります。ですので、茶運び人形のような「サービスロボット」に分類されます。しかし、茶運びロボットのようにお客様を喜ばせるだけでなく、効率良く配送、配膳を行わなければなりません。

Lanky Porterは配送、配膳業務のみならず自律走行をして施設内の案内をしたり、顔のディスプレイで広告を流しながら施設内を巡回したりと、幅広い業務をこなすことが可能です。また、愛らしい顔でダンスを踊ったりとお客様に楽しんでいただくことができます。実用的で親しみやすく、配送・配膳で悩みを抱えている事業者様の助けとなるロボットだと自負しています。