大規模飲食店において、配膳ロボットの複数台運用は有力な選択肢

大規模飲食店において、配膳ロボットの複数台運用は有力な選択肢

今回の記事では、そんなロードサイド型の大型の飲食店舗にフォーカスし、大規模店舗における配膳ロボットの複数台稼働をテーマに考察を進めていきたいと思います。

スタッフの絶対数が必要な大型の飲食店舗

ロードサイド型の大型飲食店舗において、よく挙げられる課題の1つが働く人手の不足です。これは単純な話で、お店が広く客席の多い大型店舗では、一度に捌かなければならないお客様の数が多く、それに対応するためには多くのスタッフを各ポジションに配置をする必要があるからです。

加えて、アルバイトやパートスタッフなどの非正規雇用者の割合が高い飲食店ならではの特徴も人手不足という課題の一因となっています。正社員などの正規雇用者と比較すると、アルバイトやパートスタッフには学業や私生活などの本業があり、店舗への出勤は不安定かつ不規則なものです。

上記で触れたように大規模飲食店では、一度の時間帯において多くの人員が必要かつ、飲食店ならではの非正規雇用者の割合の高さから、店舗運営のためにはある程度のスタッフの絶対数を確保しておかなければならず、結果として人手不足や常にスタッフを募集している状態に陥りやすいといった特徴があります。

スタッフの数が必要な大型店舗だからこそロボットの複数台利用という選択肢を

多くのスタッフが必要な大型店舗だからこそおすすめしたいのが、1店舗での配膳ロボットの複数台利用です。

2台以上のロボットが絶えず稼働することで、1台のロボットがお料理の提供で出払っている際にお料理が出来上がったとしても、もう1台のロボットが対応し、その間に最初に出て行ったロボットが提供口のスタート地点に帰ってくる、といった形で互い違いに運用することができます。このように複数台のロボットを交互に稼働させることで、次々とお料理が出来上がるピークタイムへの対応を可能にし、『配膳』という観点においては、ロボット2台でスタッフ1〜1.5名分程度の働きを実現します。

もちろん配膳ロボットが担える業務領域は、あくまで『配膳』『下げ膳』が主であり、オーダーやお会計など、全ての業務を担えるわけではありません。ですが、配膳や下げ膳といった業務をロボットに寄せることで、これまでそれらの業務に時間を割いていたスタッフは、他の業務にリソースを回すことができるようになるでしょう。その結果、ロボット+少ない人員での店舗運営が可能となり、人手不足の解消といった課題にアプローチすることができると考えられます。

配膳ロボットは2台導入しても、スタッフ1人の人件費より安い

さらに配膳ロボットの運用費用が意外と安価ということも、飲食店の大型店舗で複数台利用をおすすめする理由の1つです。

運用費用について、もう少し具体的に見ていきましょう。例えば、1店舗で2台導入し、毎日稼働させるケースで考えてみます。この場合、配膳ロボットの運用費用を時給換算すると、2台合計で600円程度となります。スタッフの時給は地域によって異なりますが、仮にスタッフ1人当たりの時給が900円だとすると、配膳ロボット2台の運用費用は人件費の2/3程度となります。

さらにロボットならではの特徴として、充電さえ忘れずにしておけば、24時間365日いつでも稼働可能というのも大きなメリットです。急な病欠などの懸念がなく、常に安定して働くことができるため、新たにスタッフを採用するための採用費などの圧縮も期待できます。

このように配膳ロボットの運用にかかる費用は意外と安価であり、2台稼働させた場合に、スタッフ1人以上の働きをスタッフの時給の2/3程度で実現できることからも、人手不足の解消やシフト効率化の実現のための良い選択肢と言えるのではないでしょうか。

1店舗で2台以上のロボットが稼働しても安全性に問題なし

1店舗で2台以上のロボットを動かす場合に、下記のような心配をされる事業者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

・『ロボット同士がぶつかったりしないだろうか』

・『ロボットがフロアの通路で詰まって立ち往生しないだろうか』

結論から言うと、上記のような懸念が発生することはありません。当社のLanky Porterの場合、2台のロボットがそれぞれ通信しあいながら稼働するような仕組みとなっています。そのため、同じ通路を2台のロボットが行き交う可能性がある場合、1台のロボットが完全に通路を通り過ぎるのを待ち、その後もう1台のロボットが通路に侵入するといった具合に連携しながら稼働するようになっています。

この辺りの動作に関しては、後述しますが、当社で実施しているトライアルキャンペーンもご活用頂きながら、実際の現場で安全性に問題がないかどうか、検証をしつつご検討いただければと思います。

ロボットが自由に動ける大型店だからこそ、複数台利用を検討してみては?

配膳ロボットの稼働においては、走行する通路幅や店舗の形状など、いくつかの制約があるのが実際のところ。一方で、ロードサイド型の大型店舗は、店舗設計にゆとりのあるお店が多く、階段のような段差があるなどの特殊な設計を除き、配膳ロボットが走行するための店舗条件を満たしているケースが多いです。

人手が必要かつ、ロボットが自由自在に動ける店舗設計の大型店だからこそ、より効果の発揮する複数台利用も含めて、配膳ロボットの活用を検討してみてはいかがでしょうか。